上方と江戸と

 時代小説にも「歴史の初心者向け」とか「歴史の中級者向け」みたいな難易度があります。
 本日紹介するのは、ほとんど歴史を知らなくても楽しめるものです。

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八朔の雪 みをつくし料理帖(高田郁)

 大阪生まれの澪は、子供の頃に水害で家族を失い天涯孤独となってしまいました。
 大坂の有名料理屋「天満一兆庵」の女将である芳に拾われ、料理人としての修業をするも、今度は天満一兆庵が火災で焼失。
 仕方なく、江戸で支店を経営している主人の息子佐兵衛を頼ってみたら、佐兵衛が吉原通いで散在し支店はとっくに潰れていました。

 主人は心労が祟って死んでしまい、残ったのは病気がちの芳と澪の2人だけ。
 澪は蕎麦屋「つる家」で得意の料理を作っていく、というお話です。
 
 これでもかという不幸の連続に加え、江戸と上方の味の好みの差というのがありまして、
「江戸のお客さんも上方の料理を楽しめるように」
 と切磋琢磨する澪のひたむきな姿は、なんでしょう、読んでいる側も応援したくなってしまうんですよね。

 時代小説が苦手な方にもオススメできる良作だと思います。
 巻末には作中の料理のレシピが紹介されているので、お料理が好きな方には尚オススメです。

 この本に登場する酒粕汁(粕汁)がもう美味しいのなんの。


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[ 2014/02/26 09:00 ] 日記 | TB(0) | CM(0)