役立つ人間 そうでない人間

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ハンナのかばん(著:カレン・レビン)

 来月のポーランド旅行の予習として、ポーランドの歴史を学ぶことにしました。
 購入したのは、ハンナのかばんという本です。

 第二次世界大戦時、ポーランドは西からドイツに攻められ、東からはソビエトに責められ、600万人近くの国民が戦争で亡くなりました。
 日本の戦死者は310万人とされています。ポーランドの人口は4000万人前後なので、人口比率に換算すると驚くべき数字になります。
 ソ連が起こしたカティンの森事件も、ナチスドイツが起こしたアウシュビッツの大虐殺も、ポーランドの領土や国民と大きなかかわりがあるので、これらが戦死者数を大きく引き上げたのかもしれません。

 では本編を紹介。
 物語はハンナの持っていたカバン(後に複製であると判明する)が日本のアウシュビッツ資料館に資料として寄贈された事から始まります。

 カバンに持ち主の名前「ハンナ・ブレディ」と書かれていたのをみて、日本の石岡史子さんが、
「ハンナさんはその後どうなったのだろう?」
 と、彼女の足跡をたどるという実話です。

 アウシュビッツの博物館とも連携し、調べた結果、ハンナはアウシュビッツに連行されました。
 13歳の女の子は労働力にならないと判断したナチスにより、まもなく彼女はガス室に送られ殺されました。

 もう世界中で有名になっている話なので、いまさらネタバレも何もありませんが、そういうお話です。
 小中学生でもわかるような文章なので非常に読みやすく、興味がある方にはオススメの一冊でした。

 ところで、ナチスは人を選別するときにスタッフに罪悪感を感じさせないように、色々な工夫をしたそうです。
「自分のせいで多くの人が死んだ。」
 と思うと罪悪感を覚えてしまうので、あくまでも人ではない何かを区別するような台帳を作ったとか。

 人間を殺していいかそうでないか、そんな判断をする立場になんて、死んでもなりたくないですね。

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[ 2016/08/25 09:00 ] 日記 | TB(0) | CM(0)