戦時の日記を読んでみよう

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日本人の戦争 作家の日記を読む(ドナルド・キーン)

 この時期になると、戦争や戦前についての書物を読むことにしております。
 今回読んだのは、日本人の戦争。
 ドナルド・キーンさんの本は初めてですかね?

 大東亜戦争が始まった1941年から、連合軍の日本占領1年目となった1946年まで、著名な作家の日記が紹介されています。

 日記の書き手は永井荷風、山田風太郎、高見順、内田百閒、大佛次郎・・・。
 読書好きなら「お?」と思うラインナップです。

 名著を生み出した作家でさえ、開戦時は米英に対し大いに怒り、戦時中の虚報に沸き、終戦間際は貧しさを体験し、終戦以降は日本政府に絶望し、連合軍に対し感謝と不満を覚えました。知識層でさえそうだったのですから、一般市民が国とマスコミのミスリードで誤ってしまったのは、仕方ない話なのかもしれません。

 我々の世代が読むと理解に苦しむ話が多いのも特徴でしょうか。
 戦時中、ドイツのユダヤ人迫害については知らされていなかったので、知識人はヒトラーを称賛していました。 
 彼らがアウシュヴィッツの真実を知ったら、どんな事を思ったのでしょうね?

 占領軍のアメリカ兵が思ったより良い人だった事に困惑する日記とか、興味深いんですよね。
「彼らはとても親切だが、それはきっと精鋭の兵士だからだ。」
 そりゃあ鬼畜米英と教わった国民なら、親切な米国兵士に戸惑いもするでしょう。

 おそらく、これら作家陣を御存じない方が読んでもとても面白いと思います。

 他人の日記って、なんでこうも面白いのでしょうね。

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[ 2017/08/08 09:00 ] 日記 | TB(0) | CM(0)