恋愛至上国家

 先日、映画「ロブスター(The Lobster)」を観ました。

 物語は、犬を連れた主人公デヴィッドがホテルに訪れる所から始まります。
 実はそのホテルは独身者が強制的に宿泊させられる施設で、ここで45日以内に恋人を見つけられなければ人間を辞めて、本人が望む動物に姿を変えされられます。
 どうやら彼の住む世界はそういうルールがあるらしく、連れてきた犬はデヴィッドの兄のなれの果てでした。

 そこでは毎朝「いかに独身が不幸か」を教えられ、毎晩ダンスパーティが開催されます。
 見事パートナーを得ると、ホテルとボートで一定期間同棲生活が行われ、見事街に帰れます。
 ただの一人身だけではなく、例えば彼氏にフラれた女性や、奥さんが亡くなられた旦那さんなど、一人になれば強制的にここに送られるようです。

 そんな生活に嫌気がさしたデヴィットは、ホテルを抜けだし反政府組織へ参加します。
 こちらは完全に個人主義で、ダンスも独身ホテルと同じくみんなで集まり自分のウォークマンをつけて好き勝手に踊っていますし、お墓は各自で予め掘っておきます。ただし恋愛禁止のコミュニティなので、女の子と仲良くなってキスでもしようものならナイフで唇をえぐられる世界でした。
 
 この両極端の世界で、デヴィットはどう生きる?というのが、この作品の大筋です。
 R指定になっているので多少セクシャルな表現はありつつも基本的にはクレイジーな方面に過激で、時にユーモアさえ感じました。

 この世界の人々は、パートナーに共通項目を求めるらしく、
 「僕たち似ているね。お互い鼻血が出やすいから」
 とかいう会話でパートナーが得られる世界であり、現実世界の私から見るとやや病的に思えます。
 フランスやイギリス、ギリシャなどの共同制作なので、彼らがもつ批判から生まれた作品なのかもしれません。
 カンヌ映画祭では審査員賞を受賞しているので、フランスの方は何か思う事があったのでしょうか。
 
 誰にもオススメ!とまでは言えませんが、興味がある方は是非。


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[ 2018/03/01 09:00 ] 日記 | TB(0) | CM(0)