繰り返される滅び

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虜人日記(小松真一)

 手元に置いて何度も読みたい本に出会えるというのは、読書家にとっては幸せな事です。
 その幸せのひとつが、この虜人日記。
 この時期になると何年も引っ張り出されて読まれているので、本も随分と汚れてきました。

 作者の小松真一さんは砂糖からアルコールを作る技術者で、軍の要望でフィリピンに軍属として派遣されました。
 日記はフィリピンへ行く前から終戦を経てアメリカ軍の捕虜となり、日本に帰るまでが収録されています。

 何度読んでもこの方の感性は鋭いものがあります。
 内容もリアルタイムで書かれた物なので、情報としても有益ですし。
(当時を思い出す回想日記などだと、どうしても余計な感情などが内容に反映してしまう場合があるのです。) 
 
 先の大戦に興味がある方は、是非読まれてみる事をオススメします。
 みなさんが愛国家であればあるほど、日本人のイヤな所を見てしまい幻滅するとは思うのですが。
 汚れたところから真実が得られる事もありますので。

 余談として。
 良い本は時を置いて読むと、新たな発見をするケースがあります。
 今年読み直した本書にもそれがありました。

 簡単に言うとこんな感じです。

 アメリカの女性は家事に時間を費やさない。
 朝食も簡単に済ませ、明るいうちに作った料理や缶詰などで夕飯も済ませる。
 そして空いた時間はラジオを聞いたり読書をして、世間の事を学んでいる。
 反面、日本は朝からお米を炊き、味噌汁やおかずの準備が大変で、それだけに時間を費やされる。
 女性の解放はまず台所からではなかろうか?
 
 これが書かれたのは1945年頃。小松さんは70年近く前から鋭い観察眼を持っておられたのですね。
 そして70年以上が経ち電化製品が発達した今でも、女性は食事作りに力を入れるのが偉いという風潮は残っています。
 フランスみたいに冷凍食品だけで構わない世界なら、もっと色々と楽になれるでしょうに。

 敗戦から何も学ばないのであれば、戦争で命を落とした方々に申し訳ありませんね。

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[ 2017/08/09 09:00 ] 日記 | TB(0) | CM(2)

食事作りに力が入っているのは偉い‥みたいな風潮は感じますね。。。
テキトーになった時とかちょっと罪悪感感じますf(^_^;
とか言いつつ私の台所事情は欧米女性寄り;;;
[ 2017/08/11 08:10 ] [ 編集 ]

Re: タイトルなし

>せんさん
毎日食べるものなので、毎日本気でやってたら疲れちゃいます。
テキトーでなんとかなるならテキトーで良いと思いますよ。
余った時間でドラクエやハイキューを楽しみましょう!
[ 2017/08/11 16:35 ] [ 編集 ]

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