食う方 作る方

 漫画の「美味しんぼ」を読んでいて、常々疑問に思っていた事があったのですよ。
 主人公の山岡さんがちょくちょく知り合いのお店を手伝って、ライバル(大量生産や合理化という言葉が好きな事が多い)を負かすのですが、

「山岡さん、それ原価いくらですか?」

 だって、本来やっている事は商売なのですよ。
 500円で売る料理に原価400円もかかったら、もう商売にならないじゃないですか。
 ダシとか良いものを使ったら、それだけで原価がとんでもない事になるじゃないですか。

 今週は、そんな問いの答えの一つになった本を見つけました。

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料理に「究極」なし(辻静雄)

 日本に本物のフランス料理をもたらし、辻料理学校を全国に広めた辻静雄さんの本でございます。
 先月に辻さんの小説を読んでから辻さんが気になり、ご本人の著作を1冊手に入れてみたのです。

 辻さんは料理学校の学生に料理を教える際、材料費だけで20万円かかるフォンドボーを作り、
「これが本物の味だ。だけどこれを使うとコップ1杯でも数千円の原価がかかり、これに料理の材料費を加えるとさらに原価が嵩み、儲けを含めるとお客さんが出せるお金ではなくなってしまう。だから食材のランクを落としたり、時には化学調味料を上手く使って引き算をしなければいけないよ。」
 と教えていたとか。
 それでも本物のフォンドボーを授業で作るのは、本物の味を舌で覚えて、引き算をするための基準として欲しかったからだそうです。
 
 真の料理を作るのと、商売をするのは、必ずしもイコールにはならないのでしょう。
 食べる側からの美味しんぼと、作る側からの辻料理学校との違いなのでしょうか。

 ちなみにこの作品の冒頭(講演を文に起こしたものでしょうか?)にはこんなような事が書かれていました。

 例の漫画が究極と言う言葉を流行らせたが、作る側としては自分の作った料理に満足してしまってはおしまいだと思う。
 絶えず自分の作っている料理に不満を持ち、もっと良いものが出来るはずだと思うのが職人ではないか?

(短く編集したもので、実際の文章とは異なります。)

 ・・・・・・辻さんもキライだったのかなあ。山岡さんの事。

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[ 2015/07/10 09:00 ] 日記 | TB(0) | CM(2)

また面白そうな本を見つけてきたなぁ。魔王さまの書庫は私にとって宝の山に違いない(*゚ー゚)


良い食材を下ごしらえをきっちりして正しい調理方で作れば、おいしいのは当たり前なんよねぇ。
そりゃ予算がいくらでもあるなら良い物できるに決まってるよ…って山岡さん見てて自分も思うわ。

材料費だけで20万円かかるフォンドボー…
どんな味なんか食べてみたい><
[ 2015/07/11 03:49 ] [ 編集 ]

Re: タイトルなし

フォンドボーは日本料理で言う出汁に近いものらしいので、これを使ってコース料理を作るとなると、10万円20万円は覚悟しなければいけないみたい。
今は無理だけど、我が家の庭から油田が見つかったらフェレさんにも御馳走するよ。
[ 2015/07/12 11:28 ] [ 編集 ]

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