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小さな英雄 ジュラマイア先輩

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 コミケと来週の九州旅行だけだと夏休みが使い切れないので、今日は夏休みを消化して上野の科学博物館へ行って参りました。
 最近の科博は土日が激混みなので、平日に休みが出来たら真っ先に行くべき場所かなと。

 この日の特別展は『生命大躍進』。
 生物の進化には数回にわたり、この生命大躍進と呼ばれる期間があり、例えば目を持つ生物や顎を持つ生物が登場すると、その時期は多種多様な生き物が誕生し、この生命大躍進と大量絶滅を繰り返しながら地球の生物は変化していったそうです。

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 では変化(必ずしも進化ではない事も多い。)はどのように起こるかと言うと例えば、
「DNAをコピーする時にミスコピーが行われた。」
 等で、必ずしも弱肉強食的な要因とは何ら関係が無い場合が多く、日頃自分が抱いている生物進化はかなり誤りであったと気づく資料をいくつも見かけました。
 
 上記標本は37億年前の生物由来のグラファイト(炭素)が含まれており、バクテリアのような生物がいたとされる鉱石です。
 現在において、もっとも古い生物とされています。
 このバクテリアのような生物が活動をする事により酸素が生まれ、多種多様な生物が誕生する事になります。

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 古代モノでお馴染みの、三葉虫。
 この標本をはじめ、多くの資料がレプリカではなく実物です。
 さすが科博ですね。

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 そして今回の主役(?)のジュラマイア。
 ジュラ紀において胎盤で子供を産んだ生き物第1号で、我々哺乳類の大先輩となります。

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 今まで卵を産んでいた生き物が何故胎盤で子供を育てて出産できるようになったか。
 その要因は、胎盤を成形する遺伝子と極めて近い構成を持つレトロウイルスにあると言われています。

 ジュラマイアがレトロウイルスにより大量に死亡した。
 生き残った個体がレトロウイルスの遺伝子を取り込んだ。
 遺伝子をコピーする過程でミスが起こり、胎盤を成形する遺伝子になった。

 この胎盤を持ったジュラマイアは恐竜が歩き回る世界も、恐竜が絶滅した世界も細々と生き残り、現在の我々に命のバトンを繋いでくれています。

 弱肉強食っていう言葉は、種族の興亡にはあてはまらないようですね。

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 恐竜の時代は終わり、最後は人類へ。
 こちらは猿人時代の家族の足跡で、上が父親、下が子供のものだと思われます。

 自分の足と比べてみると、28cmの私の足より、さらに4~5cmは長かったです。 
 猿人の足はでかいなあ。 

 はい、ここで特別展のレポートはおしまい。
 ここからは常設展で見かけた、玄人好みとなりそうな資料を紹介します。

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 鈴木梅太郎が所有していたオリザニン。
 いわゆるビタミンB1の標本です。
 
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 製品版のオリザニン。
 江戸時代から続き、勝海舟が心酔していた徳川14代将軍徳川家茂の死因とも言われる脚気患者を多く救う事になったきっかけとなりました。
 現在でも販売されているアリナミンは、このビタミンB1を配合した脚気の薬として昭和29年に販売されています。

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 池田菊苗が所蔵していた、昆布より生成されたグルタミン酸ナトリウム。
 5個目の味覚であり世界で通じる日本語「旨味(UMAMI)」は、この池田さんが発見しました
 味の素のご先祖様みたいなものでしょうかね。

 ちなみに、この池田さんのお弟子さんをされていた小玉新太郎さんは鰹節からうまみ成分『イノシン酸』を発見しています。
 師弟揃って日本の料理界に大きく貢献してくださいましたねえ。

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 はい、今回最後はやはりハチ公の剥製。
 もう四半世紀以上見てますけど、お前さんは変わらないなあ。
 私はすっかりおじさんになってしまったのに。



 ・・・・・・で、話はこれでおしまいになると思っていたのですが。

 博物館から出て、メイドカフェでパフェを食べながらのんびりしていたら、先代の焼肉大魔王氏が入店されて驚きました。
 しばらくカメラの事など教えていただきましたが、メイドさんからも、
「さっきはすごいビックリされていましたねー。」
 と言われましたっけ。

 そりゃあ驚くでしょう。

 先代は健康を気にしたメニューを食べられ、私は肩こりが酷いのでメイドカフェの後にリフレへ。
 すっかりおじさん世代になってしまいましたねえ。

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[ 2015/09/11 19:12 ] 日記 | TB(0) | CM(0)