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思った以上に最近の文化だった事について

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居酒屋の誕生 江戸の呑みだおれ文化(飯野亮一)

 下戸なのにお酒に関する薀蓄本を良く読みます。
 今回読了したのは『居酒屋の誕生 江戸の呑みだおれ文化(飯野亮一)』という、日本の居酒屋について調べた本です。

 江戸の居酒屋はかなり歴史が古く、江戸時代初期から存在していました。
 寛永年間頃の江戸を描いた『江戸図屏風』でも、居酒屋が描かれていたようですね。

 江戸には単身で生活する男性が多いため、年々酒や食事を提供するお店が江戸中に増えてきます。
 一人暮らしの男性にとってわざわざ自炊調理するより楽だからと、今でいうファストフードやコンビニ代わりに利用していたのでしょう。
 今のように店舗に関する法律もしっかりしてなかった為、競争が非常に熾烈だったそうです。
(中には「お酒は原価で売り、空いた樽を販売する事で利益を得ています」というお店もあったとか)

 その他看板や玉簾(時代劇で入り口にかかっているアレ)などについても語られており、非常に面白い作品でした。

 基本的には雑学書と学術書の中間の位置にある本で文字がギッシリ詰め込まれているものの、当時の絵なども豊富に紹介されており、活字アレルギーの方でもなければ楽しめると思います。下戸の私が面白かったので、お酒好きな方は飲み会で使えるトリビア収集も兼ねてさらに楽しめることができるでしょう。

 ちなみに私が一番びっくりしたのは、居酒屋における『お通し代』という文化です。
 現在日本で居酒屋に行くと、大抵おつまみ的な物を出されてお通し代が自動的に請求されるシステムですが、どうもこのお通しというのは江戸時代には無かったようです。
 当時の文章を見てみると、お酒だけ頼んでいるお客さんもかなりいて、注文方法は自由だったみたいです。

 本書によると、

 『お通し』という単語が初めて辞書に登場したのは昭和15年版のものなので、昭和10年頃に生まれた文化ではないだろうか?

 との事。
 江戸時代の席料は奥の部屋とか個室とか特別な利用をする際に支払うもので、自動的に発生するお通し料ではなかったのですね。


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[ 2019/05/17 09:00 ] 日記 | TB(0) | CM(0)