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エビリアン

 昨日紹介した『チャッピー』のニール・ブロムカンプ監督が制作した映画『第9地区』を鑑賞しました。
『チャッピー(2015年)』より『第9地区(2009年)』の方が早く、順序としては逆に観ています。

 物語の舞台は南アフリカ共和国のヨハネスブルグ。
 ある日この街の上空に巨大な宇宙船が出現しました。
 調査員を派遣すると、中には栄養失調のエイリアンが沢山乗っていることが判明。 
 人道的な理由から、宇宙船の下に第九地区という隔離エリアを設け彼らを収容したものの、文化の違いにより小さな衝突が多発。
 人間側は外見的な特徴からエイリアンを『エビ』と呼び、彼らを差別したり、馬鹿にする風潮となりました。

 宇宙船が出現してから28年後。
 主人公のヴィカスは増えすぎたエイリアンの新たな隔離地区へ移転させる為、立ち退きの交渉をする職員として派遣される事になるが。


 こんな感じのストーリーが、ドラマとドキュメンタリーをミックスさせたような構成で展開されていきます。
『世界丸見え』やディスカバリーチャンネルなんかが好きな方は、途中で関係者が当時を回想して語るシーンをイメージしてください。

 物語それ自体の面白さに加え、舞台が南アフリカ共和国という点も取り上げなければいけないでしょう。
 この国はかつてアパルトヘイトという人種隔離政策が行われていました。
 その土地でエイリアンの隔離地区が作られたという設定が個人的には興味深い物でした。
 もっとも制作陣は社会的な風刺作品ではなく、エンターテイメントとして成立するものとして制作されているというコメントはされており、深い考察は不要ながらも色々と思う所がある作品です。

 主人公のヴィカスは割とダメなやつで、他人、特にエイリアンへの思いやりなんて言うものは皆無。浅はかな判断でミスをしたり反感を買われたりと、交渉職員になったのが不思議なくらいのしょうもないヤツなのですが、物語が進むにつれて人間側の考えとエイリアン側の考えが少しずつ明らかになってくるので、ヴィカスの人間臭い所もまた好きになってきます。

「自分がこの立場ならどう考えるか?」なんて想像しながら観ると、さらに楽しめる映画なのではないでしょうか。

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[ 2019/06/26 09:00 ] 日記 | TB(0) | CM(0)