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ゴッサム・シティの反対側

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 週末、話題になっている映画「JOKER(ジョーカー)」を観てきました。

 主人公はバットマンシリーズの敵役でお馴染み「ジョーカー」こと、アーサー・フレック。
 今回はホアキン・フェニックスがジョーカーを演じています。

 物語は心の病を持つ大道芸人のアーサー・フレックが、母の介護をしながら芸人として活動する場面から始まります。

 しかし勤め先で不運な出来事のせいで解雇となり、カウンセリングの為に通っていた施設も子の予算削減の為に閉鎖。
 急に笑いが止まらなくなる病気もあり、報われない日々を送ります。

 本当は心優しく純粋で良い人だったアーサー。
 誰にも認められず、虐げられているうちに、少しずつ自身に変化が起こる事に気がつきます。
 自分が愛していた、尊敬していた人に踏みつけられたアーサーは、自分をアーサーではなく「ジョーカー」と名乗りはじめるのです。

 あまりストーリーを書いてしまうとネタバレになってしまうのでここらへんにしておきます。

 とにかく全体的に重く、鑑賞後の爽快感はほとんどありません。
 曲も弦楽器の低音が響くものばかりで、具合が悪い時に観たらますます体調を崩しそうな内容です。
 ただアメリカの映画の良い所でもある、「社会問題をぶち込んでくる」というのはしっかり感じられ、話そのものは大変興味深かったです。

 アメリカは昨今貧富の差が広がり、経営者はできるだけ人を安く使い捨て自分が儲ける事が美徳とされているところがあります。
 最近では日本もそんな流れにはなっていますね。

 で、バットマンの主人公ブルース・ウェインは両親を殺されてバットマンになりましたが。
 彼の父親であるトーマス・ウェインは名士で大富豪で政治家なのです。

 子供の頃は何気なく流していた、この富豪という地位。
 今になって思えば、アメリカで富豪という事はそれなりに人を蹴り落としてきたでしょうし、弱者を切り捨てた事があっても不思議じゃないのです。

 実際にトーマスは劇中でも貧困層の医療費カットを提案していますし、自分の会社の証券マン(ある意味エリート)が殺された時も、
「努力をしない連中(貧乏人)が僻みで起こした犯罪だ!」
 と、バッサリ切り捨てています。

 なんというか、今まで見てきたゴッサムシティをバットマンの立ち位置とは正反対の側に立ったような映画でした。
 それと同時に、対岸の火事では済まされないかなという思いもまたあります。
 
 さすがに「この映画は明日の日本の姿だ!」とは言いませんし、ジョーカーみたいな存在はフィクションに過ぎますが、日本もこれ以上貧すると、幸せに生きる方々、いわゆる「勝ち組」が殺される事を喜ぶ人も出てくるかもしれませんね。

 実際、以前に発生した高齢者の交通事故についても「勝ち組だから甘い罪なんだ」と考える方もいるようですし。

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[ 2019/10/13 09:00 ] 日記 | TB(0) | CM(0)