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日米開戦をスクープした男

 
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日米開戦をスクープした男(後藤基治)

 この時期は終戦があるので、毎年戦争関連の書籍を読んでます。
 今年読んだのは『日米開戦をスクープした男(後藤基治)』という本。

 近代日本のジャーナリズム史上で最も大きなスクープとも言われている、太平洋戦争の開戦日を的中させた(いわゆるすっぱ抜いた)後藤基治さんの本です。

 後藤さんは1901年生まれ。
 1930年に大阪毎日新聞社に入社し、たまたま先輩記者がトラブルに巻き込まれた為、解決して戻ってくる間まで代わりに海軍省記者クラブに出入りすることになったのですが、その後戦争のゴタゴタもあり終戦まで日本軍を取材する身分となりました。
 ジャーナリストとしては日本軍、特に海軍の将校と仲良くなり、太平洋戦争の開戦日のヒントも実は米内光政(海軍大臣や内閣総理大臣を経て日本海軍の幕を下ろした人物)が絡んでいます。当時のトップクラスの関係者から特級クラスの機密事項をリークしてもらえる人物なんて、よほどの信頼があったのでしょう。実際後藤さんは終戦になり当時の思い出を文章にするまで、米内経由で情報を得たことをしっかり秘密にしていました。

 戦争というとどうしても軍事の話とか、軍人の話がメインになることが多いのですが、それだけに非軍人、ジャーナリストの日記や回想などは非常に貴重で面白いです。とりわけ、
「戦前は毎日も朝日も戦争にノリノリだったのに、戦後コロリと変わって左翼になりやがって!」
 みたいな話も、こういう本を読むことでそうでないことがわかるのは大きいですね。

 外地に出ている記者は日本が追いつめられている(≒敗戦)事に気づいていますが、電話もネットもなく、検閲もある本土だとまだまだ戦勝気分に浮かれていたり、実は同じ新聞会社でもデスク組と記者組で違う感覚で、その為に喧嘩にもなっていた事がわかったのは良い収穫でした。

 戦争だけに限らず、1人が見ている光景には限度がありますので、我々のような後世の人間はできる限り多くの人の目を通じて知っていく事が大事なのではないでしょうかね。

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[ 2018/08/15 09:00 ] 日記 | TB(0) | CM(0)

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