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科学で生み出す平和な社会

 話は昨日から続いています。

 今回紹介した本『ケーキの切れない非行少年たち』は、先週の夏コミお疲れ遠征旅行の途中で読んでいました。
 面白い本なので、自宅から空港へと、成田空港から関西空港への間で読了しました。

 ちょうどこの時間帯は、空港のテレビでは台風10号の他に指名手配になった煽り運転のニュースが報道されていました。

 さて、煽り運転です。
 今これだけ世間も厳しくなっており、警察もしっかり取り調べをし、ドライブレコーダーがありながら煽り運転が無くならないのか。
 これ、言うなれば本書でいう所の『認知機能の弱さ』と『感情統制の弱さ』が該当するのではないでしょうか。

 自分で感情のコントロールができず、さらに相手の考えが苦労が想像できない非行少年は結構いるようで、例えば自転車をすぐに盗む少年は相手がどれだけ苦労して自転車を買ったかという苦労も想像できなければ、法律違反をした場合の自分の未来も予測できず、
「帰りに歩くのが面倒くさいから自転車を盗んだ」
 という事を平然と言ってしまうそうです。

 また相手が少しこちらを見たとか、挨拶の返事が無いからと、
「俺を舐めているやつだ。許せない。」
 と暴力をふるう非行少年は、相手がたまたま視線が移動しただけとか、挨拶が聞こえなかったという想像をすることができません。

 これらの問題点は学校の試験でも反映されず(成績が悪い場合にはともかく)、大人になると調査できる機会が無くなってしまうので、認知機能に問題のある大人は世の中にかなりいると思います。非行少年達もいじめを原因に不登校になり、犯罪を犯し、少年院に入ってから、ようやく認知機能に問題があるのがわかるパターンも多いのですから、それの成人バージョンがあってもおかしくは無いでしょう。

 それでは非行少年が問題を指摘されず、たまたま少年院などに行かないまま大人になってしまったら?

 煽り運転をしてしまうようになる事は、想像に難しくないはずです。
 こういう軽度の障害を持つ人は人口の14%程度いる事が予想されているので、全国で煽り運転があってもおかしくない計算ですしね。
 
 科学の力で平和にというと、どうしても武器とかそういうイメージを持たれがちですけど、個人の認知機能を調べ改善するという事で、結果的に世の中を平和にすることができないものでしょうか。煽り運転だけでなく、例えばゴミ屋敷、猫屋敷、ストーカーの犯人なんかもそうでしょうし、虐待を受けて育った人が自身の子供に虐待をしてしまう、いわば人工的に作られた障害なども、適切なトレーニングで改善できれば、かなり世の中が平和になるはずです。

 何より問題なのは、現状のシステムだと刑務所で服役してもまったく改善されず、出所しても繰り返してしまう点です。
 この本によると大人になっても犯罪を繰り返し何度も刑務所に来てしまう人の中で『ケーキが切れない大人達』の割合も高いとか。人が話すこと、自分が話すこと、相手の考え、自身の行動による未来の予測がある程度正常に認識できない以上、いくら刑務所で刑務や再犯プログラムを受けても効果はありません。

 もう少しこの方面に国が力を入れてくれたら、もっと人が犯罪をしないで済む世界になるような気がするのですよね。
 国にとっても問題のある人を刑務所に入れるより、適切な教育や治療を提供して社会の一員として活躍してもらった方が、精神的にも金銭的にも良いに違いありませんから。

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[ 2019/08/22 09:00 ] 日記 | TB(0) | CM(0)

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